2025年3月、トランプ元大統領が追加関税を発表し、米国株は下落しました。しかし、これは初めてのことではありません。第一次トランプ政権時にも、関税による株価の下落は発生しましたが、最終的には回復しました。今回も同様の展開になる可能性があります。
このブログ記事では、2019年の事例と比較しながら、今回の影響や今後の展望について解説します。
2019年の追加関税と株価の動き
2019年、トランプ政権は複数回にわたって関税を導入しました。
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2019年5月:メキシコに対する追加関税を発表し、株価は下落。
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2019年8月:中国に対する追加関税を実施し、中国も報復関税を発表。株価はさらに下落。
当時の市場は混乱しましたが、時間の経過とともに株価は回復しました。貿易摩擦の影響は短期的にリスクとなりましたが、経済のファンダメンタルズ(基礎的要因)が大きく崩れることはありませんでした。
2025年の追加関税の影響
今回の追加関税も市場に影響を与えています。しかし、2019年と比較するといくつかの違いがあります。
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FRBの金融政策:2019年はFRB(米連邦準備制度理事会)が利上げを行っていましたが、2025年は逆に利下げ局面にあります。年内の利下げが見込まれているため、株価が回復しやすい環境が整っています。
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市場の学習効果:2019年の経験から、市場参加者は関税が一時的な影響を与えることを学んでおり、過度に悲観的にならない可能性があります。
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企業の適応力:米国企業は過去の貿易摩擦を経て、サプライチェーンの多様化を進めており、関税の影響を受けにくくなっています。
今後の展望
今回の追加関税による株価下落も、過去の経験を踏まえれば、一時的なものとなる可能性が高いです。特に、FRBの金融政策が緩和方向にあるため、株価の回復は早まるかもしれません。また、長期投資家にとっては、こうした調整局面が買い増しのチャンスとなることもあります。
ただし、あくまで過去との比較のため、これを上回る大きな出来事によって短期的にはさらに株価が下落するとの想定しておかなければなりません。
とはいえ、過去を振り返ると、市場は危機のたびに回復し、成長を続けてきました。今回も冷静に対応し、長期的な視点で投資を継続することが重要です。