2024年の夏、市場を揺るがした「令和のブラックマンデー」は、日銀の追加利上げとアメリカの景気指標悪化が同時に起きたことで、株価が急落しました。この記事では、その背景を振り返りつつ、個人投資家が今後の下落にどう備えるべきかを、初心者にもわかりやすく解説します。
「株価の下落は予測不能。しかし、正しい備えがあれば恐れる必要はありません。」
株価下落は「悪材料の重なり」で起こる
株式市場の下落は、ひとつの要因だけでなく複数の悪材料が重なることで急激に進行することがあります。
2024年8月の急落、いわゆる「令和のブラックマンデー」では、以下の出来事が重なりました。
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7月末:日銀が想定外の追加利上げを発表
→ 国内景気への逆風、円高懸念が高まる -
8月1日~2日:米国経済指標が連続して悪化
→ ISM製造業指数、雇用統計、失業率などが予想よりも悪く、「景気減速懸念」が広がる
このように、「ひとつの悪材料」が他の不安を連鎖的に呼び起こすことで、株式市場は一時的にパニック状態になることがあります。
それでも株価は時間をかけて戻ってくる
下落時には不安が広がりますが、過去の歴史を見ればほとんどの暴落は回復しています。
この事実は、長期投資家にとって大きな安心材料です。
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2008年リーマンショックも、S&P500は約5年で回復
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2020年のコロナショックでは、半年ほどで急反発
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2024年8月の急落も、秋には株価が戻り始めました
つまり、一時的な下落に惑わされず、時間とともに成長を信じることが大切です。
個人投資家ができる2つの心構え
予測不可能な下落に備えるには、事前の準備がもっとも重要です。
以下の2つの視点を持つことで、落ち着いた投資行動ができるようになります。
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① 株価はいつでも下がり得るという前提を持つ
→ どんな経済状況でも“想定外”は起こります。日銀の利上げや米経済指標のような不意打ちは常に起こり得ます。 -
② 株価は戻ると信じ、余裕資金を残す
→ フルインベスト(全額投資)ではなく、下落時に買い増しできる現金を残しておくことで「安く買えるチャンス」に変えられます。
まとめ:恐れず、備えよう
2024年の「令和のブラックマンデー」は、悪材料の連鎖が株価の大幅下落を引き起こした代表例でした。しかしその後の回復が示すように、市場は悲観の中でも着実に前へ進んでいきます。
私たち個人投資家ができるのは、「下落が起きても慌てない」「そのときのために備えておく」という姿勢と行動です。
下落はチャンス。冷静さと準備が、あなたの投資を支えてくれます。