投資において「どの株を買えば儲かるか」という視点は魅力的ですが、実はそれ以上に大切なのが「自分に合った投資かどうか」です。アメリカの人気投資番組「Mad Money」の司会者ジム・クレーマー氏は、投資における最重要キーワードとして「SUITABILITY(適合性)」を強調しています。今回は、彼のゴールドマンサックス時代の原体験とともに、この概念の大切さをわかりやすく解説します。
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投資は「自分に合った形」でなければ意味がない
ジム・クレーマー氏は「万人に合う投資など存在しない」と断言します。それは、年齢、資産、目標、リスク許容度がすべて人によって異なるからです。
「株は上がればいい」という単純な考えではなく、あなた自身の状況に適した投資方法を選ぶ必要があるのです。
昔のデイトレ時代と今の情報時代はまったく違う
ジム・クレーマーは、かつてはデイトレーダーとして活躍していた時期があると語ります。しかし、当時と今では情報環境が大きく異なります。
今の時代の特徴:
こうした時代において、「軽い気持ちで売買することのリスク」は昔よりもはるかに高いとジムは警鐘を鳴らしています。
ジム・クレーマー氏は1983年、ゴールドマンサックスにサマーインターンとして入社しました。そこで上司にこう問いかけられたのが転機でした。
「ジム、お前は『SUITABILITY(スイータビリティ)』という言葉を知っているか?」
クレーマー氏は当初、「株は上がればいい。助言した結果、その株を買うかは自己責任」と考えていました。しかし、上司からは次のように諭されます。
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顧客にはリスク許容度というものがある
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全員がボラティリティの高い銘柄を受け入れられるわけではない
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ブローカーは顧客にとって何が最適かを慎重に考える責任がある
この「SUITABILITY」という言葉が、彼の投資哲学の原点となりました。
どんな投資があなたに合っているかを考えよう
投資で最も大切なのは、「自分自身を理解すること」です。クレーマー氏は次のような問いを自分に投げかけてみることを勧めています。
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投資の目的は何か?
(老後資金、教育資金、娯楽資金など) -
投資資金の性質は?
(余裕資金なのか、生活を切り詰めて捻出したのか) -
投資の時間軸は?
(1年以内なのか、10年先なのか) -
リスクに耐えられるのか?
(株価が半分になっても待てるのか)
これらの質問に対して正直に答えることが、正しい投資の第一歩だとジム・クレーマー氏は強調しています。
まとめ:投資の本質は「自分に合った方法で続けること」
ジム・クレーマー氏は、投資において最も重要なのは「SUITABILITY=自分に合った投資」であると語ります。どんなに優れた銘柄であっても、自分の状況や目的に合っていなければリスクになるだけです。
だからこそ、銘柄選びの前にまず「自分自身を知ること」から始めてみましょう。MakabeeさんのYouTubeでも紹介されていたこの教訓は、私たち日本人投資家にとっても非常に大切な気づきになるはずです
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